
仏法中心の生き方
「世間を捨てて仏法中心に生きる」とは、具体的にどうすることか。
まずは一年の計画を立てる時、聞法の日程を初めに取り決め、この会座だけは必ず出ようと決心することが第一であろう。
この一年ではこの会座とこの講習会で聞法しようと予定を立てて、他の日にはそのためにいろいろ準備をする。
それが仏法を第一とする生活の具体策の初めである。
次は、朝夕の勤行を毎日欠かさず続けること。勤行は如来に対する御礼であって、その内容は五種正行である。
読誦(経を読み聖教を頂く)・観察(経の意味を考える)・礼拝・称名・讃嘆供養(御恩に感謝し、華や香をあげる)が勤行の中に込められている。
このように、一日が勤行に始まり、一年の中心が聞法である時、この人は仏法に心が決まったと言える。
この二つのことを継続することが、具体的な仏法中心の生き方の第一着手である。
細川巖著『蓮如上人 御一代記聞書讃仰(続篇三)』198ページより